秋のスズメバチが一年で最も危険な理由と刺されないための対策
「ハチが怖いのは夏」と思われがちですが、実はスズメバチの事故が最も多いのは9月から10月の秋です。夏を乗り切ってほっとした頃が、一年でいちばん危ない時期。その理由と対策をまとめました。
ハチ刺されの死者は毎年20〜30人
まず知っておいていただきたい事実があります。山口県が公開している注意喚起資料には、こう書かれています。
出典:山口県「スズメバチから身を守るために」(PDF)
クマやヘビより多くの命を奪っているのがハチです。そしてその被害が集中するのが、これからの季節です。
なぜ秋が一年で最も危険なのか
理由① 巣と働きバチが年間最大になる
スズメバチの巣は、春に女王バチが1匹で作り始め、夏の間に働きバチが増え続けます。同資料では「9〜10月は働きバチの個体数や巣が最大になる時期」とされています。春には数匹だった巣が、秋には数百匹規模。同じ巣に近づいても、飛びかかってくるハチの数がまったく違います。
理由② 新女王バチを守るため、攻撃性が最も高まる
秋は、巣の中で次の世代の「新女王バチ」が育つ繁殖の時期です。山口県の資料は「夏から秋にかけて働きバチがどんどん増え、次世代にバトンを渡す繁殖時期にもなり、外敵に対する攻撃性が最も高くなります」と説明しています。栃木県日光市も「9月から11月は、ハチが攻撃的になる危険な時期」として注意を呼びかけています。
スズメバチの一年(時期別の巣の様子)
山口県の資料に掲載されている生態をもとに、巣が一年でどう変化するかを整理すると、秋の危険さがよくわかります。
| 時期 | 巣と働きバチの様子 |
|---|---|
| 4〜5月(春) | 越冬から覚めた女王バチが1匹だけで巣を作り始める。巣はとっくり型で小さい |
| 7月(夏) | 羽化した働きバチが狩りや巣づくりを始め、巣が急速に成長する |
| 9〜10月(秋) | 働きバチの数も巣の大きさも年間最大に。繁殖期で攻撃性も最高潮 |
| 10〜11月 | 新女王バチが羽化し、やがて巣を離れて朽木の中などで越冬に入る |
理由③ 人がハチのテリトリーに入る機会が増える
秋は行楽・キノコ採り・庭木の手入れ・収穫作業など、屋外で活動する機会が増える季節です。巣が最大・攻撃性も最大のタイミングで、人間の側がハチの生活圏に踏み込むことが増える。この重なりが、秋の事故の多さにつながっています。
東北では11月まで油断できません
「10月を過ぎれば安心」とも言い切れません。当店の対応エリアでも、いわき市が公式サイトでスズメバチの活動期を7〜11月としています(温暖な浜通りでは特に長引きます)。巣の撤去がまだの場合、11月に入っても働きバチは活動しています。
詳しくはいわき市のハチ駆除ページもご覧ください。
秋に刺されないための5つの対策
山口県の資料をもとに、今日からできる対策を整理します。
- 巣に近づかない — 何よりもこれが第一です。周りをハチが何度も行き来し始めたら、近くに巣がある可能性が高いサインです
- 「カチカチ」という音が聞こえたら直ちに後退 — スズメバチが顎を打ち鳴らす威嚇音で、攻撃前の最後通告です。大声を出す・走る・手ではたくのは絶対にしないでください
- 黒い服を避け、白っぽい服・帽子・長袖長ズボンで — スズメバチには黒い部分を襲う習性があります
- 香水・化粧品に注意 — スズメバチの攻撃行動を引き起こす成分が含まれる場合があります
- 屋外作業の前に、軒下・庭木・物置まわりを目視確認 — 秋の巣は大きいぶん、実は見つけやすくなっています
もし刺されてしまったら
すぐにその場を離れ、冷たい水で患部を洗い流してください。呼吸困難・めまい・じんましん・意識がもうろうとするなどの症状が出た場合はアナフィラキシーショックの可能性があるため、ためらわず救急車を呼んでください。詳しい手順は刺されたときの応急処置にまとめています。
秋の巣を自分で駆除するのは、一年で最も危険です
日本ペストコントロール協会は、市販のエアゾールで対処できるのは巣作りの初期状態までで、「それ以外の場合には防護服を持つ専門業者による防除処理がどうしても必要です」としています。
春の初期の巣なら選択肢になり得る自力駆除も、数百匹規模・攻撃性最大の秋の巣では、リスクが桁違いです。脚立の上で刺されて転落する二次被害も起きています。秋の巣は、迷わずプロにお任せください。
当店の料金(巣が大きくなっていても同じです)
「秋まで放置して大きくなったから高くつくのでは」というご心配は不要です。当店は巣の大きさに関係なく、ハチの種類だけで料金が決まる一律料金制です。
| ハチの種類 | 料金 |
|---|---|
| アシナガバチ | 15,000円(税別) |
| スズメバチ | 22,000円(税込24,200円) |
| ミツバチ | 要相談 |
※上記は個人のお客様の料金です。法人・事業者のお客様は別途お見積りいたします。
よくあるご質問
秋のスズメバチはいつまで活動しますか?
地域や気候によりますが、いわき市は公式サイトで活動期を7〜11月としています。10〜11月頃に新女王バチが羽化して巣を離れ、越冬に入ると巣は空になりますが、それまでは働きバチが活動を続けます。11月に入っても巣がある場合は、近づかずにご相談ください。
冬になれば巣は空になるので、放置してもいいですか?
スズメバチは同じ巣を翌年再利用しませんが、巣を放置すると「巣を作りやすい環境」であることは変わらず、翌春に別の女王バチが近くに営巣することがあります。また、空になったように見えて中にハチが残っていることもあるため、自己判断で触るのは危険です。撤去まで含めてプロにご依頼いただくのが安全です。
秋に巣が大きくなってしまいました。料金は上がりますか?
上がりません。当店は巣の大きさに関わらず、ハチの種類だけで料金が決まる一律料金制です(スズメバチ22,000円・税込24,200円)。高所・閉所など特殊な作業が必要な場合のみ、必ず事前にご案内した上で別途費用をいただきます。
スズメバチが近くを飛んでいます。刺激しなければ大丈夫ですか?
1匹が偵察に来ているだけなら、姿勢を低くしてゆっくり離れれば刺されることはほとんどありません。ただし「カチカチ」という音が聞こえたら威嚇のサインです。大声を出したり手で払ったりせず、静かに後退してください。同じ場所で何度もハチを見かける場合は、近くに巣がある可能性が高いため、写真を撮らずにまずはご相談ください。